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トランペット・ピアノ防音室の続報

昨年完了した木造音楽防音室の続報が、依頼者より完成写真と共に届きました。

*当初はトランペットの音響・防音状況のご報告だけでしたが、先日、グランドピアノやオーディオ機器などを配置され、ようやく音楽室が完成となりました。

 

以下、依頼者のご報告を原文のままご紹介します。(個人情報などは伏せています)

「防音室でトランペットを練習しました。変な反射が少なく、かつ、適切な余韻がある感じで、すごく練習しやすいです。
実際より、少し大きい部屋で練習している感覚です。響きは、大満足です。
防音職人さんにお願いして、良かったです。ありがとうございました。

防音性能は外側(戸外側)については、期待通りの性能が出ていると感じています。24時間換気も、問題ないように感じています。


室内リビング・間仕切り(出入口)は、現在、防音サッシ1枚ですが、今後、この状態で、様子を見て、必要があれば、サッシを2重にする予定です。

(ここからは、依頼者からの追加報告)
ようやくグランドピアノなどを設置しました。
朝は5時ぐらいから、夜は1時ぐらいまで、練習していますが、苦情等はなく、また、2階の寝室寝ている家族も起きることはなく、快適に使用しています。

検討していた階段側は何もする必要がないようです。」

 

上記の防音室は、防音壁を20ミリ〜40ミリ程度で構築し、天井と床に薄型の防音・音響対策の施工を行い、最後に依頼者が床にタイルカーペットを敷いて完成しました。

画面左側に階段室があり、この部分が最も薄い対策(建具の制約で厚くできない状況)のため、弱点となっていましたが、物入れに荷物を入れ、すべての楽器やオーディオ機器などを配置したところ、依頼者のご報告の様に、殆ど気にならないレベルになり、追加対策は行う必要がなくなりました。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 10:09
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木造のピアノ室の防音設計

地方の相談案件では、直接お会いしてピアノ室など音楽防音室(木造)の留意点をご説明できませんので、ホームサイトやブログの記事をご覧いただくしか方法がありません。

 

そこで、再度、木造防音室の防音設計の留意点及び基本事項を記載します。※これは新しく作る特設ページの下書きも兼ねていますが、重要な点を箇条書きで述べます。

 

狭い部屋にはコンパクトな防音構造が不可欠

・分厚い防音壁は物理的に造れない。

・音楽室では出来るだけ天井高を高くしたい。

・反射音の強い防音仕様は音響的に耳が疲れるので、薄くて吸音性のある表層材(木製品など)が必要。

 

薄い防音構造の効果を高める工夫

・遮音、制振、吸音の諸機能を複合化する。

・正しい施工要領による遮音欠損の防止。

・木材を含めた素材の周波数特性を重視する。

・防音材と一般建材の相乗効果、コインシデンスの補正が重要。

 *参考記事:遮音材の概要

 

既存空間の有効活用(部屋が狭くならない)

・天井裏、壁内、床下の吸音層構築、下地補強を行う。(見えない部分の構造改善)

・木造は吸音材の選定によって防音効果に大きな差が出る。

・新築物件では断熱吸音材の選定が極めて重要になる。

 

以上の諸点を重視することが、木造(新築住宅、音楽室)の防音設計の基本です。

また、問題意識のないところに、技術力アップはありませんので、机上理論を実践経験で補正することが大事です。

ネット上の無責任な記事やメーカーの自己申告データを鵜呑みにするとリスクがありますので、注意が必要です。

author:防音職人ウェブマスター, category:ピアノ防音, 10:39
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ピアノ防音室と木造軸組在来工法

木造のピアノ防音室の相談で勘違いされている点がありますので、今までの投稿や既往の事例を含めて再掲します。

 

木造軸組在来工法は新築に限らずリフォームでも、ピアノ室を造るには有利です。

・床下や壁内の換気及び通気を確保できるので木造建物の寿命が長い。

・ツーバイフォー工法に比べて改修やリフォームが施工しやすい。

・構造的な補強をしやすく、防音効果を高めることができる。

・壁付けの防音換気扇を後付できる。

・ピアノなど楽器の音響が良く、建物全体で体感できる。

・防音材との親和性が高く相乗効果が期待できる。

・薄型の防音構造が可能である。

などの長所があります。

 

天井や床の防音構造だけでなく、防音壁も比較的薄い構造で施工できますので、概ね6帖〜10帖程度のピアノ教室を造ることができます。

 

また、床を含めた内装仕上げに無垢材を活用することにより、音響も良くなります。ピアノだけでなく、ヴァイオリン、チェンバロ、和楽器などに適しています。

薄型防音室の事例

ある音楽家の新築ピアノ防音室

薄い防音壁のピアノ室

 

木造は遮音性能が低いという先入観や迷信に惑わされずに、木造の特長を活かすことを忘れないでください。

author:防音職人ウェブマスター, category:ピアノ防音, 10:12
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新築住宅の木造ピアノ防音室が完成(2019年)

先月完成しました新築木造住宅のピアノ防音室(グランドピアノ、チェンバロのほかリトミック教室利用)の依頼者(施主)より、ご報告がありました。

 

ご予算と構造的な制約の中、薄型の防音構造を提案しましたが、無事所定の遮音性能を確保できたようです。

以下、依頼者ご本人の文章を抜粋して、そのまま原文のままご紹介します。

 

「先日完成したピアノ防音室ですが、運よく横浜のピアノ運送会社と巡り合い、ギリギリの調整をしながら今日無事に搬入して頂きました。その上、となりの清川村でチェンバロ制作などをしている方を紹介して頂き、チェンバロの調整もして頂けることになり一安心しております。

防音ですが、とても素晴らしいです!
アップライトピアノは壁につけているからか、思ったより音がするのですが、グランドピアノはふたを開けた状態でも24時間弾いても苦情がこない程度にしか外で音はしませんでした。
蓋をしめましたら、今の時期は夜は虫の声の方が外は大きく、まったく気になりませんでした。

夫も私も大満足しております。
薄い防音壁のおかげで、部屋も広く使えてありがたいです。素晴らしいお仕事をして頂き、どうもありがとうございました。

機会がありましたらどうぞ、お越しください。」

 

※写真の画像の右側の壁が最も薄い防音構造になっていますが、グランドピアノを内窓および壁際に配置しているにも関わらず、戸外への音漏れが非常に小さいわけですから、手前味噌ですが上出来でしょう。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 08:36
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住宅の防音対策・音楽室の留意点

先日の強い台風では、みなさんご自宅や周辺において、風の音を聴かれたと思います。強い風でなくても、建物や建具に隙間があると通気や音漏れ、戸外と室内での気圧の変化で音が聴こえることがあります。

 

そこが防音対策においては弱点であるので、必ず隙間対策や建具の改善・補修が必要になります。

 

これは木造住宅でもマンションでも、生活防音や音楽防音室の遮音性を高めるためには同様な重要事項です。

 

24時間換気扇や給気口は給排気など換気に必要な部分なので別途対策が必要ですが、建具や壁・床面の隙間は防音対策を行うことになります。

防音工事でも、隙間を作ったり、見逃してしまうと弱点になります。

 

もちろん、共振を回避する下地の隙間は意図的に「縁を切る」ため、あえて隙間を造りますが、必ずコーキング処理や吸音材充填をして塞ぎます。

 

建具自体の気密性は非常に重要なため、信頼できるメーカーのサッシュを選ぶ必要があります。

結構、細かいことですが、これによって遮音性能に差が出ます。

 

要するに気密性も遮音性に関係してきますので、天井・壁・床の工事での納まりは同様に重要です。


ただし、高断熱・気密工法で使用する発泡材(吹付を含む)は防音上は逆効果になるため、ご注意ください。

author:防音職人ウェブマスター, category:住宅防音, 09:23
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