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木造防音の設計理論

木造の楽器防音室(ピアノ室など)を現実的な防音構造の厚さで設計・施工するには、木造の設計理論と施工要領を確立していないと出来ません。

*参考:木造ピアノ防音

 

ところが、大半の建築士や施工会社は、木造防音の理論と施工要領を理解していません。

このため、必要以上に分厚い構造で施工して、限られた空間を無駄に狭くしてしまいます。それに建物構造に過度な荷重がかかり、建設コストもかさんでしまいます。

 

適切な費用と構造で、木造防音室を構築するには「設計理論と施工要領」「高性能な防音材」「木造に適した技術を持つ施工会社」が必要です。

 

要するに、同じ木造でも、「設計仕様と工法」と「使用する資材」によって費用対効果に大きな差が出ます。

 

コンクリート・鉄骨構造と同じような工法・仕様で施工すると、建物の負担がきつくなるだけでなく、木造に適した音響を損なうことになります。

これでは、プロピアニストなどが好む木造音楽室としては本末転倒です。

 

木造であっても、D-55からD-60レベルの遮音性能であれば、コンクリート構造とほぼ同等の厚さで構築できます。

*コンクリート壁式構造で躯体を厚さ150ミリで設計すると、防音壁は外装・内装を含めて厚さ約220ミリになります。

*木造防音室の防音壁は本体の外装・内装を含めて約230ミリで同等以上の性能を実現できます。

 

木造がコンクリート構造に劣るわけではありません。設計次第です。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 15:49
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木造防音室と床下換気

大半の専門業者は、木造防音室の床下換気を潰してしまう工法を採用しています。

*新築でもリフォームでも共通した仕様です。

 

これは天井の防音構造を分厚くする分、床を下げることと、床下からの音漏れを遮断することを優先するためです。

 

この工法の弊害は、床下換気がなくなることにより、木部の通気が遮断され湿気などによって壁内や床などの内装材が劣化しやすくなることです。

*しかも床に増設するコンクリートが約数年間水分を放出するので、床下換気機能がないと湿気が溜まりやすくなります。

 

また、床の反射音が強くなり、木材特有の適度な音響効果が損なわれます。特にピアノ室にはマイナスです。

 

日本の伝統的な木造は、壁内の通気と床下換気によって、建物の寿命を伸ばし、湿気が溜まるのを防いでいました。

この構造を生かしたまま、防音構造を構築することは可能ですが、実績の乏しい建築業者には少々難しい防音設計になります。

 

このため、木造建物に不慣れな防音業者は、木造の特長を殺してしまうような工法を行うのです。

 

特に、東京方面の専門業者は、このような防音工事を提案することが多く、契約後に揉めるケースも有るようです。

むしろ、地方の建築業者のほうが伝統的な木造に適した工法を重視するので、防音職人の提案を問題なく受け入れてくれます。

 

防音職人は、施主およびご家族の大事な住まい・木造音楽室の寿命を伸ばし、良好な音響・防音効果を重視する設計・施工を提案して、実施しています。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 16:53
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新築木造住宅のピアノ防音室が動き出しました

ようやく、埼玉県内の新築木造住宅(木造軸組在来工法)内部に一体的に建築するピアノ音楽室(防音室)の着工予定が決まりました。すでに新築住宅本体は工事中です。

*屋根・外壁および床などの下地及び躯体軸組が概成した段階で内部の防音工事を行う計画です。

*施工業者は新築業者とは別に施主が契約する地元の建築会社が担当します。

 

私の担当は計画書および防音施工図の作成、専門的な防音材の現場納品です。先行して計画書・防音仕様書は提示して納品済みです。現在、防音施工説明図を作成中です。

 

空間構成の特徴は、大きな吹き抜けが1階から2階にかけて6割以上を占めており、ピアノ防音室が一部の戸外側の外壁および居室に隣接する内壁に囲まれていることです。

最優先事項は近所への音漏れ軽減とピアノ演奏時における床と壁面の共振を抑えることです。

 

室内の表面積および床面積がかなり大きいため、施工費軽減と空間有効利用の観点から、薄型の防音構造と音響調整を主眼とする仕様になっています。防音材の使用量を抑えています。

 

石膏ボードの使用は限定的で、防音材以外では大半が木材・木製品表層材を使用します。

*木材:軸組、合板、無垢材(羽目板、無垢材フローリングなど)

*壁面は木製品・クロス仕上げ

 

防音工事は夏ころに開始して、建物全体は今年の11月完成を目標にしています。完成後にグランドピアノを設置します。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 11:54
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防音材メーカーと防音設計専門家は異なる

相談業務において、最も多い勘違いが、「防音材メーカーと防音設計の専門家を混同する」ことです。

 

防音材メーカーは、あくまで製品を生産することが本業であり、メーカーの遮音性能の試験値は単体のデータのみです。

要するに現場での相乗効果や弱点などを検証していないだけでなく、施工要領も間違っているものがあります。

 

このため、メーカーの性能見込みは現場の防音効果と乖離します。彼らは「防音設計」の専門家ではないのです。

 

このような勘違いが多いのが、木造防音室での音響や遮音性能の問題です。メーカーの技術者は木造建物自体の知識があまり無い人が多く、営業マンはさらに実務経験がないので、あくまでメーカーのカタログの説明をするだけです。

 

遮音欠損の防止、コインシデンスの補正、共振透過の軽減、壁と床の共振回避など、具体的な工法詳細や設計手法を知らないで宣伝しています。

 

ちなみに、防音職人の防音材は防音建材メーカーの製品よりも歴史が古く、実績も豊富です。それは土木工学、機械設備、車産業などの分野で開発された材料がベースになっています。

*すべて受注生産品です。市販品ではありません。

実際の防音室など担当現場で検証している製品です。もちろん、適正な防音設計と施工要領があって初めて成立するものです。

単純に既製品を張り付けるだけで出来るものではないのです。

 

次のページを読んでいただければご理解いただけると思います。

防音設計のスキーム

防音設計の常識

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 11:32
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楽器防音室と防音材について

防音職人では木造の防音室であれば、職人の施工と依頼者のDIY作業を組合せた提案が可能です。

 

特定の防音材を推奨することはあっても、既製品を全否定しているわけではないので、ちゃんと併用したプランをご提示していますので、ご安心下さい。

また、取り扱い防音材を押し売りすような商いはやっていませんので、あくまで純粋に費用対効果を重視して提案します。

*本業は防音設計・コンサルティング業務です。

 

ウェブサイトに記載している製品は、防音設計担当である私が25年以上の実務経験や自宅の防音体験で検証したものです。

受注生産品ですので、市販品のような在庫は基本的にありません。

ご契約をいただいてから発注します。

 

なお、基本的に重量物は天井面にDIYで施工すると、地震などが発生した場合、落下するリスクがありますので、必ず職人に施工を依頼して下さい。

 

床はカーペット仕上げであれば、防音材によるDIY作業は可能です。

 

壁面については、現状の構造に左右されますので、事前に図面資料をご提供下さい。使用可能な防音材をご提示します。

*参考:木造ピアノ室と防音材

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 11:40
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ベースギターの木造新築防音室

先月の下旬に新築木造住宅に併設した趣味のベースギター防音室が完成し、音響および防音チェックが完了しました。

 

約3帖の小さな防音室ですので、出来る限り天井裏や壁内・床下空間を活用した薄型の防音構造を計画しました。

施主の感想では、音響も防音効果もレンタルスタジオ以上の性能が体感できたので満足しているとのことでした。

*費用対効果は抜群です。

 

新築業者の建築士や工事担当が防音設計だけでなく施工そのものが不慣れなため、相当の諸注意や説明図を提示しながら苦労しました。防音室内部の工事は私の提携先が担当しました。

 

ベースギターのアンプやスピーカーが大きくて重低音が響くので、今後必要に応じて施主が床に敷物を挟んだり、壁やオーディオ機器の背面に吸音ウールを活用して最適化出来るように調整します。

 

とにかく木造防音室としては、今まで経験したことのないような小さな部屋でしたので、想定以上の防音効果が得られて安心しました。それにしても、新築業者の建築士があまりにも知識がないので焦りました。

 

これで昨年までに竣工を予定していた案件がすべて完了しました。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 16:14
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ギリギリの木造ピアノ防音室(ピアノ教室の続報)

2019年12月に投稿しました記事の続報です。

東京都国立市に隣接する府中市内の住宅地に建っている木造住宅に、ピアノ教室を開くために依頼された木造現場です。和室と洋室が引き戸一枚で区切られている室内を、一部屋にまとめてフローリング仕上げのピアノ防音室(洋室)として、今回、防音リフォームしたものです。

 

画像に示すようにグランドピアノがギリギリ入るような間取りですので、普通の音響・防音設計では対処できない現場です。施工を担当した建築士によると、他の専門業者では不可能だと思われるという判断でした。

しかも、ピアノ教室として良好な音響を確保するのは、木造軸組在来工法ではかなり難しいのでは?と思ったそうですが、私の判断は逆で、木造軸組在来工法の建物であったから成功した現場です。

 

なぜなら、ピアノは建物全体で鳴らす楽器だからです。国内外のプロのピアニストが木造在来工法を好む理由が、そこにあります。

この特性を生かした音響・防音設計および工事を実施できるのは、東京の専門業者でも極めて少ないです。

 

以下、現場を担当した建築士と施主(依頼者とピアニストのご家族)の感想をまとめると次のようになります。

「響きが良くてちょうどよい音響になっている。他の専門業者には今まで使用していたボックス型の防音室は入らないと言われていたのでピアノ室が実現できて良かった。隣家が非常に接近していて夜間演奏が出来るか非常に不安だったが、完成して演奏してみたら音漏れは非常に小さく、むしろ戸外の車などのノイズのほうが大きいくらい。防音効果としても全く問題がない。」

木造ピアノ室

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 11:30
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木造音楽防音室の表層材・設計仕様

2020年1月11日現在、契約案件のうち2件の新築木造防音室(ピアノなど)の工事が最終段階に入っています。

 

現場管理・新築設計担当の建築士や現場監督から電話で質問が来ています。詳しく再度説明しましたら、納得されたようですが、昨年1件ほど私に無断で施工仕様を勝手に変更した現場で、壁の遮音性能が5から10dB程度低下した防音室がありました。

 

このように事前に質問をしていただければ、未然に間違いを防げますので、施主の方は必ず建築士や現場監督に「不明な点は防音設計担当に必ず連絡して相談すること」と念押ししてください。

 

防音職人の音響・防音設計は施主の特別な制約がない限り、断熱材や表層仕上げに至るまで綿密に計算して仕様を決めています。このため、勝手な変更は性能を保証できません。

こちらの設計や施工要領通りの工事をしていただければ、今まで問題が生じた新築現場はありません。

 

現場監督などが自分たちの知識だけで思い込みで施工すると逆効果になる場合があり、補修などで余分な経費がかかることがありますので、施主の方もご留意ください。

*表層材は音響だけでなく、防音効果にも影響する場合があります。断熱材は防音効果そのものを大きく左右します。

疑問点などは、お気軽にご相談ください。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 10:39
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厚さ約40ミリの防音壁でD-50(ピアノ室)を実現

昨年(2018年)から今年(2019年)にかけて、木造軸組在来工法の一般的な新築住宅において、ピアノ防音室など木造音楽室の防音壁を厚さ約40ミリ(仕上げの表層材含む)でD-50以上の遮音性能を実現できることを実証しました。

 

約4.5帖から6帖程度の木造ピアノ室を造るには、薄い防音壁で対処するしかありません。

 

しかも、地方の現場では、担当する工務店など施工業者が防音室の工事を未経験の場合がありますので、出来るだけコンパクトでシンプルな構造・工法が求められます。

 

また、防音職人が納品する防音材以外は、ごく一般的な建築材で施工する必要があり、費用対効果も同時に要求される点が難しいところでした。これらの課題をクリアできたことは今後の木造音楽教室の開業で悩んでいる人、地方の現場にも適用できる点は評価できると思います。

 

木造建築に慣れている施工業者であればサポート可能です。

 

ただし、重要な前提条件があります。木造音楽室には「発泡断熱材やALCを一切使用しない」ことです。そして床下換気(通気)や壁内通気(通気胴縁)の木造在来工法を採用することが必要条件です。

 

そうすれば、外壁材は通常のサイディングパネルでも可能です。

 

防音職人では遠方の現場での音響・防音設計の実績が豊富ですので、新築の計画段階からご相談ください。

依頼者の声木造音楽室・建物

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 16:30
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トランペット・ピアノ防音室の続報

昨年完了した木造音楽防音室の続報が、依頼者より完成写真と共に届きました。

*当初はトランペットの音響・防音状況のご報告だけでしたが、先日、グランドピアノやオーディオ機器などを配置され、ようやく音楽室が完成となりました。

 

以下、依頼者のご報告を原文のままご紹介します。(個人情報などは伏せています)

「防音室でトランペットを練習しました。変な反射が少なく、かつ、適切な余韻がある感じで、すごく練習しやすいです。
実際より、少し大きい部屋で練習している感覚です。響きは、大満足です。
防音職人さんにお願いして、良かったです。ありがとうございました。

防音性能は外側(戸外側)については、期待通りの性能が出ていると感じています。24時間換気も、問題ないように感じています。


室内リビング・間仕切り(出入口)は、現在、防音サッシ1枚ですが、今後、この状態で、様子を見て、必要があれば、サッシを2重にする予定です。

(ここからは、依頼者からの追加報告)
ようやくグランドピアノなどを設置しました。
朝は5時ぐらいから、夜は1時ぐらいまで、練習していますが、苦情等はなく、また、2階の寝室寝ている家族も起きることはなく、快適に使用しています。

検討していた階段側は何もする必要がないようです。」

 

上記の防音室は、防音壁を20ミリ〜40ミリ程度で構築し、天井と床に薄型の防音・音響対策の施工を行い、最後に依頼者が床にタイルカーペットを敷いて完成しました。

画面左側に階段室があり、この部分が最も薄い対策(建具の制約で厚くできない状況)のため、弱点となっていましたが、物入れに荷物を入れ、すべての楽器やオーディオ機器などを配置したところ、依頼者のご報告の様に、殆ど気にならないレベルになり、追加対策は行う必要がなくなりました。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 10:09
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