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ギターとヴォーカルの木造防音室(主に天井)

先日、木造住宅の趣味防音室(ギターとヴォーカル)の工事が完了し、防音効果などのご報告が依頼者からありました。

 

ご予算や天井の構造的な制約があるので、家族が気にならない程度まで音漏れを小さくするという目的の防音コンサルティングと資材提供を担当しました。

*わざわざ京都から私に会いに来ていただき、地元(西国立)で防音相談をお受けしました。

 

主に天井と物入れ内部の見上げ・壁面の防音対策に加えて、点検口の遮音でしたが、点検口の部分はとくに施工業者が工法自体が理解できないため、既設の点検口の枠材などを再利用する前提で詳細図を作り提示しました。

 

遮音材の施工要領を説明するのに時間がかかり、改めて根気のいる業務だと(笑)再認識しました。

おそらく施工業者が普段使用している防音材(大手メーカー)製品では、余り効果は出なかったと思います。

 

工事の結果、ご家族の耳には気にならないレベルまで遮音性能を高めることができたのです。

費用対効果も抜群で、東京や関西の専門業者の半額程度で出来ました。

 

遮音材も吸音材も、防音職人が普段使用している製品を現場に納品しました。うまく行って良かったと思います。

隙間処理の重要性を再確認しました。

 

結局、追加を予定していた天井の吸音化粧板を施工しないで、普通のクロスで廉価に仕上げました。

*防音効果を確認していただいてからクロス仕上げをするように指示していました。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 15:36
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アップライトピアノ防音室(木造住宅)

先週、正式に木造住宅のアップライトピアノ防音室のご予約をいただきました。

*納戸をリフォームして防音対策、断熱・湿気対策も併せて行います。

 

部屋が狭い上に、納戸の機能と防音室を一緒に考えるというリクエストのため、検討に時間がかかりました。

 

薄型の防音施工と将来の部屋の状況に応じたリフォームも追加で出来るように下地の補強と、当面必要な防音性能を確保することが目的です。

 

他の業者にも相談されたようですが、分厚い防音壁や天井高が相当低くなるという提案ばかりで、予算もオーバーしていたので、この点から相談をお受けして、目途が立った時点で契約を検討されるという、非常に堅実な考え方です。

*今週、施工担当が現場をチェックしてから見積金額を確定し、着工予定を決めます。

 

むしろ、防音工事より、オプション施工となる24時間換気扇やエアコンスリーブなどの処理、クローゼットの扉の再築などの検討が残り、これらを確認するのが施工担当の主な役目になります。

要するに防音工事の見積り自体は了解されています。

 

可変性のある提案をしていますので、ご予算に応じて将来のオプション施工も視野に入れています。

木造ならではの特長を活かしながら提案しました。

*依頼者ご自身で出来るDIY防音対策も一緒に行います。

author:防音職人ウェブマスター, category:ピアノ防音, 11:07
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ピアノ・オルガンの木造防音室

先日、新築木造住宅に併設するピアノ・オルガンの木造防音室のご契約をいただきました。

 

依頼者は地元の専門業者数社に見積り・提案書を最初に依頼して検討されようですが、防音壁や天井・床の防音構造の厚さが問題となり、結局地元の業者を諦めて、私(防音職人)のほうへ「防音設計と防音資材の納品」について契約されました。

 

施工は新築業者(地元の工務店)が担当することで、現在最終調整に入りました。

 

地元の防音業者は、壁だけでなく床も天井も相当な厚さを提示したので、その計画で行くと天井高2400さえ確保できない状況でした。

*部屋も大分狭くなります。

 

私の提案は天井裏及び床下の空間を活用しながら、通気を確保したうえで、在来工法を提案しました。地元の工務店が得意な分野ですので、新築業者も異存はないはずです。

ごく一般的な工法で防音室を造ることが出来ます。しかも防音壁は厚さ40ミリ程度でD-50以上を想定できます。

 

防音職人の最大の特長は「在来木造工法にマッチした防音設計・施工」です。

薄い防音構造を得意としています。

 

ちなみに、ツーバイフォー工法は、床や天井が共振して響きやすく、その分、対策の難易度や工費がかさみます。

大手の住宅業者が採用している工法ですが、ピアノ・オルガン、チェロ、コントラバスなどには不利です。

author:防音職人ウェブマスター, category:楽器防音室, 09:33
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グランドピアノの音を遮音する内窓

先日の防音室の担当現場に関連して、内窓のご質問をいただきました。

 

プロのピアニストがグランドピアノを普通に演奏すると、概ねMAX95dB〜100dBになります。演奏中にご家族の音楽家と私が一緒に聴いたところ、窓直近でかすかにピアノの音が聴こえる程度でした。

 

ということは窓の遮音性能はD-55〜60ということになります。新築業者が施工した外窓は、木製3層構造の複層ガラスです。

この製品は新築時に私が改造を要望しまして、3枚のガラスのうち、内側1枚の厚さを変更してもらい、共振を軽減しました。

*外窓の当初の性能は32dB遮音できる製品でした。おそらく改造した製品はD-35はあったと思います。

 

内窓で20〜25dBほど遮音性能を向上させることができたのです。しかも内窓は気密性の高い樹脂サッシュでガラス厚は5ミリの単板です。新築なので取付ける額縁を通常よりも6センチほど奥行きを深くしてもらいました。

要するに空気層を大きくして、主に高音域の遮音性を向上させたのです。

*費用も余りかからず、費用対効果は抜群でした。

 

高額な防音ガラスなど使用しなくても、大幅に遮音性能を高めることができることを証明した事例です。

 

ちなみに、単板ガラスの弱点は高音域です。複層ガラスの弱点は低音域で高音域が遮音性が高いという特性を持っています。

*複層ガラスが低音域の遮音性が延びないのは空気層の共振によるもので、単板ガラスが高音域で遮音性が低下するのはコインシデンスのためです。

*防音ガラスも低音域の遮音性は伸びません。主に高音域で防音効果を発揮する製品です。防音ガラスに過度に期待するのはリスクがあります。

 

内窓を付けるポイントは、取付ける間隔を大きくして空気層を厚くすること、気密性の高い樹脂製サッシュを使用すること、ペアガラスなど複層ガラスの弱点を補完する製品を選ぶことです。

*フカシ枠や額縁の活用が効果的です。

 

author:防音職人ウェブマスター, category:ピアノ防音, 09:13
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木造ピアノ室の薄い防音構造

前回の記事に記載されている現場の依頼者にも質問されたのですが、木造住宅のピアノ室の防音構造を薄く構築できる技術は、どうやって学んだのですか、ということです。

もちろん、最初から出来るわけではなく、自分の自宅や知人宅での実験的な防音対策、担当した防音室における音響・遮音性能測定調査などを経験して確立したものです。

 

大半の建築業者が石膏ボード(PB)、遮音シート、鉛シートなど遮音パネル、グラスウール、既製品の音響化粧板だけで構築する防音壁や天井・床は、非常に分厚く、過重量になることも問題です。

マス(厚さ・重量)だけで対策をしていると言ってもいいと思います。無駄に分厚い構造はピアノ室の空間を狭くします。

 

私はこのような音響・防音設計は木造建物には向かないものであることを10年以上前からウェブサイト・ブログで述べています。

基本的に他の業者が採用している設計手法は非常に古いマニュアルに従って作られたものであると思います。

 

一番の問題は木材を活用しないで、石膏ボードと遮音パネル、防振ゴムを多用することです。

*防振ゴムは経年変化でクリープが起きたり、堅い製品だと固体伝播音が減衰しない。

 

木材には合板、シージング板、無垢材など多様な製品があり、すべて遮音特性も音響も異なります。木材を活用するには経験が必要です。なかなか奥深い世界であり、木造防音室には有益な素材です。

 

また、防音材にはコインシデンスが起きる弱点を抱えた製品があり、周波数特性や振動特性を考慮しないと、音漏れの目立つピアノ室ができてしまいます。既製品の施工要領も重要です。

 

以上の内容などを熟知しないと「薄い防音構造」は構築できません。木造防音室の技術者を育てるのは時間がかかるのです。

author:防音職人ウェブマスター, category:ピアノ防音, 16:23
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